4.4.4 機体の動力源
(1)機体の動力源
無人航空機の機体の動力源として主に、電動かエンジンが使用されている。電動機のメリットは、振動、騒音が少ないため軽量化できるが、飛行時間が短いというデメリットがある。エンジン機のメリットは、飛行時間が長く長距離飛行が可能であるが、エンジンによる騒音が電動に比べ大きいというデメリットある。
(2)バッテリーの種類と特徴
1)リチウムポリマーバッテリーの特徴
リチウムポリマーバッテリーはゲル状のポリマー電解質を採用したバッテリーであり、多くの無人航空機に使用されている。
リチウムポリマーバッテリーには、エネルギー密度が高い、電圧が高い、自己放電が少ない、メモリ効果(充電容量が次第に減少する効果)が小さい、電解質が可燃物である等の特徴がある。
2)リチウムポリマーバッテリーの取り扱い上の注意点
リチウムポリマーバッテリーの取り扱い上の注意点として以下ものが挙げられる。
- 充電器は満充電になると充電を停止するが、過充電となる場合がある。
- 過放電や過充電を行うと、急速に劣化が進み、寿命が短くなる。
- 過放電や過充電の状態では、通常利用時よりも多くのガスがバッテリー内部に発生し、バッテリーを膨らませる原因となる。
- バッテリーが強い衝撃を受けた場合、発火する可能性がある。
- バッテリーのコネクタの端子が短絡した場合、発火する可能性がある。
3)複数のセルで構成されたリチウムポリマーバッテリーの取扱上の注意
セル間の充電量のバランスを補正しながら充電することが重要である。バランスが著しく崩れたまま充電を行うとセル間の電圧差が生じ、セルによって過放電となる現象が起こり、急速に劣化が進む。そのため、セル間の充電量のバランスをとるバランスコネクタがついているタイプは、充電時にそのコネクタを充電器へ接続することが重要である。
(3)エンジン
エンジン機は、エンジンの回転を動力にローターを回転させ揚力と推力を得ている。エンジンには2ストロークエンジン、4ストロークエンジン、グローエンジン等の種類がある。エンジンの種類により、潤滑方式、燃焼サイクル、点火温度等が異なる。燃料にも種類があり、それぞれのエンジンでメーカーが指定する燃料を適切に扱う必要がある。燃料にオイル等を混ぜた混合燃料を使用する場合は、適切な混合比での使用が必要である。
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教則を読んで、問題集をやって、試験を受けて、ここって色々な所で出るような気がするという箇所を強調文字で色分けしてみました。同じ重要箇所でも見やすいように、赤が多い時は青や緑を使用する所もあります。随時更新していきます。
重要
そこそこ重要
まあまあ重要
かなり重要
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