無人航空機の飛行にあたって、リスク評価とその結果に基づくリスク軽減策の検討は安全確保上非常に重要である。
すなわち、運航形態に応じ、事故等につながりかねない具体的な「ハザード」を可能な限り多く特定し、それによって生じる「リスク」を評価したうえで、リスクを許容可能な程度まで低減する。
リスクを低減するためには、
①事象の発生確率を低減するか、
②事象発生による被害を軽減するか、
の両方を検討したうえで必要な対策をとる。例えば、機材不具合というハザードによる墜落というリスクに対しては、機材不具合の可能性を低減するために信頼性の高い機材を使用(上記①)したり、墜落時にパラシュートにより地上の被害を低減(上記②)したりなどの対策が考えられる。
リスクの評価、軽減、管理方法については、代表的なものとしてICAO(国際民間航空機関)のSafety Management Manual (Doc 9859) や Joint Authorities for Rulemaking of Unmanned Systems (JARUS) の Specific Operations Risk Assessment (SORA) 等があり、これを理解しておくことは有用である 。