4.4 機体の構成
4.4.1 フライトコントロールシステム
(1)フライトコントロールシステムの基礎
フライトコントロールシステムは、搭載されている各種センサ(GPS、ジャイロ、加速度、方位、高度等)からの情報や送信機から発信された情報を処理し機体を制御するための信号を送るシステムである。
なお、センサ類は、キャリブレーションを必要とするものが多いため、各機体で指定された方法で、キャリブレーションが正しく行われているかを常に注意する必要がある。フライトコントロールシステムを構成する一般的なデバイスには以下のものがある。
種類 | 機能・特徴 |
---|---|
GNSS (Global Navigation Satellite System) | 人工衛星の電波を受信し、機体の地球上での位置・高度を取得するデバイス。(GPS(Global Positioning System)等) |
ジャイロセンサ | 回転角速度を測定するデバイス。 |
加速度センサ | 加速度を測定するデバイス。 |
IMU (Inertial Measurement Unit) | 3軸のジャイロセンサと3方向の加速度センサ等によって3次元の角速度と加速度を検出する装置。また、メーカーによっては気圧センサを含む場合もある。 |
地磁気センサ | 機体が向いている方向を地磁気を用いて取得するデバイス。 |
高度センサ | レーザーや気圧センサなどを用い地上からの高度を取得するデバイス。 |
メインコントローラー | GPSなどの各種センサの情報と送信機の指令をもとに、機体の姿勢を制御するデバイス。 |
送信機 | 操作の指令を機体へ送信する、又は機体情報を受信するデバイス。 |
レシーバー | 送信機の情報を受け取る受信機又は送受信機。 |
【補足】フライトコントロールシステムとは
フライトコントロールシステムとは、飛行機を飛ばすために必要な動き(上昇、降下、旋回など)を制御するシステムのことです。パイロットの操作を翼や尾翼などに伝え、飛行機が飛ぶための動きを実現します。近年では、自動で飛行するオートパイロットシステムも一部に含まれています。
(2)無人航空機の飛行に用いられる各種センサの原理及び使用環境
1)ジャイロセンサ
ジャイロセンサは、 単位時間当たりの回転角度の変化を検出する装置であり、これにより、風などで機体が傾いたときに、無人航空機の傾きや向きの変化を検出し、フライトコントロールシステムに情報を伝える。
2)加速度センサ
加速度センサは3次元の慣性運動(直行3軸方向の並進運動)を検出する装置であり、無人航空機の速度の変化量を検出するセンサである。ジャイロセンサと合わせて機体の姿勢を制御する。
3)地磁気センサ
地磁気センサは、地球の磁力を検出して方位を測定する。
4)高度センサ
高度の計測には主に以下のセンサがある。
気圧センサは、気圧の変化を歪みゲージを利用して読み取り、高度を計測する。超音波センサは音波の反射時間から高度を計測する。LiDARはレーザー光(赤外線)を照射し反射時間から高度を計測する。
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教則を読んで、問題集をやって、試験を受けて、ここって色々な所で出るような気がするという箇所を強調文字で色分けしてみました。同じ重要箇所でも見やすいように、赤が多い時は青や緑を使用する所もあります。随時更新していきます。
重要
そこそこ重要
まあまあ重要
かなり重要
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